近年開発された注射療法として、「ジオン」が注目を集めています。
ALTA療法と呼ばれることもあり、画期的な治療法です。
注射といえばそれまでは痔核に注射する方法が一般的でしたが、
それでは脱肛には効果がありませんでした。
そこで中国で開発されたのが「消痔霊」です。
日本でも治験を繰り返し、ジオンとして発売されました。
治験では95%近く脱肛が消失したという結果が出ており、
治療後の痛みもごく軽いとされています。
ジオンを投与すると痔核を育てていた血管が潰れ、
痔核自体が小さくなります。
出血も止まり、排便時の痔核への負担が減ることで
脱出の程度が軽くなっていきます。
そして次第に痔核のある粘膜組織が癒着し固定されることで、
1週間から1ヶ月の間で脱肛がなくなるという仕組みです。
治療時間が10分ほどで済むということや、
手術と比較しても治療後の痛みや出血が少ないため
治療後すぐに社会復帰できる点などが支持されています。
多くの医療機関は腰椎麻酔を採用しているため
術後2~5日は入院するところが多いようですが、
硬膜外麻酔や局所麻酔を使った場合は日帰りでの治療も可能です。
しかし、これは新薬ですのでまだ十分なデータが出揃ってないとも言えます。
治験結果では17%に副作用が見られ、13%が1年後再発しており、
まだ長期のスパンでのデータは出ていません。
医師によって技術の差がどうしても出てしまうなど、
まだまだこれから伸びしろのある治療法といえるでしょう。



